広島県信用保証協会の保証料は分割回数で変わる|25回以上なら係数0.55、500万円5年で158,125円

白地に紺色の文字で、広島県信用保証協会 信用保証料の計算という見出しと、借入額500万円×期間5年×料率1.15%×分割係数0.55=信用保証料158,125円という計算の流れをカードで並べたアイキャッチ

先に数字

  • 広島県信用保証協会の基本保証料率は9区分。責任共有の一般保証が年1.90%〜0.45%、責任共有外が年2.20%〜0.50%。
  • 保証料は借入額に期間と料率を掛けるだけではない。分割返済なら分割回数別係数が掛かり、25回以上の均等分割で0.55まで下がる。
  • 協会の計算例では、500万円を5年・料率1.15%・均等分割で借りると信用保証料は158,125円。同じ500万円でも1年の一括なら57,500円。
  • 保証限度額は個人・法人・医療法人が2億8,000万円以内、協同組合等が4億8,000万円以内。保証期間は運転資金・設備資金とも10年以内が基本。
  • 決算書がない創業者などは第5区分(1.15%)の料率が当たる。区分はCRD協会のリスク評価モデルで決まる。

信用保証協会を使うと、金利とは別に信用保証料がかかります。広島県信用保証協会は料率表だけでなく、分割返済のときに掛ける係数と、実際の計算例まで公開しています。ここでは公開ページの数字だけを使い、料率がどう決まり、保証料がいくらになるのかを順に見ていきます。

基本保証料率は9区分。責任共有の内か外かで表が変わる

まず料率です。広島県信用保証協会は、保証料率を保証の種別・保証制度・料率区分・責任共有の対象かどうかの組み合わせで決めると説明しています。基本保証料率の表は次のとおりです。

広島県信用保証協会の基本保証料率の表。区分1から9まで並び、責任共有保証料率は1.90・1.75・1.55・1.35・1.15・1.00・0.80・0.60・0.45、括弧内の特殊保証は1.62・1.49・1.32・1.15・0.98・0.85・0.68・0.51・0.39、責任共有外保証料率は2.20・2.00・1.80・1.60・1.35・1.10・0.90・0.70・0.50、括弧内の特殊保証は1.87・1.70・1.53・1.36・1.15・0.94・0.77・0.60・0.43と表示されている
出典:広島県信用保証協会「信用保証料について」の基本保証料率(2026年10月12日に表示を確認)。単位は年率%。
区分 1 5 9
責任共有保証料率 1.90% 1.15% 0.45%
責任共有(特殊保証) 1.62% 0.98% 0.39%
責任共有外保証料率 2.20% 1.35% 0.50%
責任共有外(特殊保証) 1.87% 1.15% 0.43%

表の時点:2026年10月12日。9区分のうち両端と中央だけを抜き出しました。全区分は上のキャプチャにあります。特殊保証とは、手形割引根保証・電子記録債権割引根保証・当座貸越根保証・事業者カードローン根保証を指すと協会が定義しています。

区分の決まり方には明確な説明があります。料率区分は、保証申込日の直前の決算における貸借対照表および損益計算書をもとに、一般社団法人CRD協会のリスク評価モデルにより判定されると書かれています。創業者や連帯債務者など直前の決算に貸借対照表がない場合は、第5区分の料率が当たります。つまり、まだ決算を迎えていない会社は交渉で有利な料率を取れるわけではなく、はじめから1.15%(責任共有)に置かれます。

いっぽうで、区分とは無関係に一律の料率が決まっている制度もあります。協会は特別小口保証を0.60%、流動資産担保融資保証を0.68%と明示しています。

同じ料率でも、分割回数で保証料が変わる

見落とされやすいのがここです。広島県信用保証協会は、返済方法が分割返済のものについて、分割回数に応じた係数を掛けて信用保証料を計算すると定めています。

広島県信用保証協会の分割回数別係数の表。分割回数が2回以上6回以下のとき均等分割係数0.70・不均等分割係数0.77、7回以上12回以下で0.65と0.72、13回以上24回以下で0.60と0.66、25回以上で0.55と0.61と表示されている
出典:広島県信用保証協会「信用保証料について」の分割回数別係数(2026年10月12日に表示を確認)。

係数が効く理由は、分割で返すほど元本の残高が減り、協会が保証している金額の平均が小さくなるからです。表の数字をそのまま読むと、25回以上の均等分割なら一括返済の55%まで保証料が下がります。借入期間を伸ばすと保証料の総額は増えますが、1回あたりの元本が小さくなる分だけ係数で割り引かれる、という二段構えになっています。

分割回数 均等分割係数 不均等分割係数 差
2回以上 6回以下 0.70 0.77 0.07
7回以上 12回以下 0.65 0.72 0.07
13回以上 24回以下 0.60 0.66 0.06
25回以上 0.55 0.61 0.06

表の時点:2026年10月12日。協会が公開している分割回数別係数の表に、均等と不均等の差をこちらで足しました。

均等と不均等で0.06から0.07の差が付きます。毎月同じ額を返す形にできるなら、同じ回数でも保証料は安く済みます。返済の組み方を金融機関と詰める段階で、この係数の存在を知っているかどうかで総額が変わります。

協会の計算例を読む。500万円で57,500円と158,125円

広島県信用保証協会は、計算式と計算例を両方載せています。式は一括返済も分割返済も同じで、分割返済にだけ係数が付きます。

一括返済の計算:信用保証料=貸付金額×保証期間(月)÷12×保証料率(%)
分割返済の計算:信用保証料=貸付金額×保証期間(月)÷12×保証料率(%)×分割返済回数別係数

広島県信用保証協会「信用保証料について」の信用保証料の計算方法より引用(2026年10月12日に表示を確認)

図:協会が示している2つの計算例

1

500万円・1年・一般保証・据置なし・料率1.15%

5,000,000円×12か月÷12×1.15%=57,500円。分割返済ではないので係数は掛かりません。

2

500万円・5年・一般保証・据置なし・料率1.15%

5,000,000円×60か月÷12×1.15%×0.55=158,125円。期間が5倍になっても保証料は2.75倍にとどまります。係数0.55が効いているためです。

係数がなければ5年の保証料は287,500円です。実際の158,125円との差は129,375円で、期間が長いほどこの差は広がります。保証料を見積もるときに期間と料率だけで計算すると、実際より大きい数字が出ます。

どちらの計算例も料率1.15%、つまり第5区分です。自社の区分が分からない段階で概算を出すなら、この1.15%を置いて計算すると実際との差が小さくなります。協会は保証料シミュレーションも用意しているので、条件が固まったらそちらで確かめてください。

割引は3通り。有担保と会計参与で各0.10%

基本料率から下げる方法も公開されています。広島県信用保証協会が挙げているのは3つです。

割引 下げ幅 条件
有担保の割引 0.10% 一部の保証制度について、物的担保の提供がある場合
会計参与設置会社割引 0.10% 会計参与設置会社の場合。医療法人・中堅企業等を除く法人企業で、一括支払契約保証を除く保証制度が対象
地方公共団体融資制度の割引 制度ごとに異なる 一部の県・市町の融資制度を利用する場合、本来適用される料率より低い料率が当たる

表の時点:2026年10月12日。広島県信用保証協会「信用保証料について」の信用保証料率の割引の記載によります。地方公共団体の制度は協会のページで料率を示しておらず、各自治体のリーフレット等で確認するよう案内されています。

これとは別に、国の施策に応じた特別保証料率があります。災害関係保証・経営安定関連保証(セーフティネット保証)・創業関連保証および再挑戦支援保証・経営革新関連保証がいずれも0.70%、東日本大震災復興緊急保証が0.80%です。基本料率の第1区分が1.90%であることを踏まえると、該当する制度が使えるかどうかは料率の差として大きく効きます。

セーフティネット保証の対象条件はセーフティネット貸付とは?8つの対象条件と限度額7,200万円・7億2千万円を公庫の公表資料で確認で別に整理しています。

限度額は2億8,000万円。期間は運転・設備とも10年以内

保証の枠組みも押さえておきます。広島県信用保証協会の保証の内容は次のとおりです。

図:保証の内容の骨格

資金使途

事業上必要な運転資金(商業手形の割引を含む)および設備資金。

保証限度額

個人・法人・医療法人は2億8,000万円以内、協同組合等は4億8,000万円以内。国が定める特別保証制度は、これとは別枠で制度ごとに限度額が決まります。

保証期間

運転資金・設備資金とも10年以内。ただし一部の保証制度では、これを超えて利用できるものもあります。

連帯保証人

特別な事情がある場合を除き、法人代表者以外の連帯保証人は原則不要。例外は、実質的な経営権を有している者、事業に従事する配偶者、協力者や支援者から積極的な申し出があった場合の3つです。

担保

必要に応じて提供する形。不動産や有価証券等の差し入れで保証利用の拡大が図れると案内されています。

限度額の2億8,000万円は全国の協会でほぼ共通の水準です。自社がどの協会に申し込むのかは、事業の実態がどこにあるかで決まります。協会の数と選び方は信用保証協会は全国に51|47都道府県+4市の一覧と、どこに申し込むかを決める「事業実態」の条件にまとめています。

保証付き融資で足りない場合や、審査に時間をかけられない場合の選択肢は運転資金とは?必要額の出し方と、足りないときに見る5つの選択肢を参照してください。

よくある質問

信用保証料は金利とは別にかかるのですか

別にかかります。協会は、信用保証料は金利や手数料的な性格のものとは異なり、信用保証の対価として支払うものだと説明しています。利用者が直接負担し、そのうち半分以上は日本政策金融公庫に信用保険料として納付され、残りは協会の業務費と損失負担に充てられます。

創業したばかりで決算書がありません。料率はどうなりますか

第5区分の料率が当たります。責任共有なら1.15%、責任共有外なら1.35%です。協会は、創業者や連帯債務者等、直前の決算において貸借対照表がない場合は第5区分の料率を適用すると明記しています。

責任共有の内か外かはどちらが安いのですか

責任共有の対象(内)のほうが安くなります。第1区分で比べると責任共有が1.90%、責任共有外が2.20%で、0.30ポイントの差です。第9区分でも0.45%と0.50%で差が残ります。

保証料は後から返ってきますか

公開ページには返戻の条件まで書かれていません。徴求の手続きは、金融機関と保証協会の間の約定書等に基づいて取扱金融機関に依頼していると説明されています。繰上返済したときの扱いは、借入先の金融機関か協会に直接確認してください。

広島県信用保証協会の所在地はどこですか

公開ページの表記は〒730-8691、広島県広島市中区上幟町3番27号です。

この記事で確認した公表資料

  • 広島県信用保証協会「信用保証料について」:基本保証料率9区分(責任共有1.90〜0.45%、特殊保証1.62〜0.39%、責任共有外2.20〜0.50%、特殊保証1.87〜0.43%)、CRD協会のリスク評価モデルによる区分判定、決算書がない場合の第5区分、特別小口保証0.60%・流動資産担保融資保証0.68%、特別保証料率(災害関係・セーフティネット・創業関連・経営革新関連0.70%、東日本大震災復興緊急0.80%)、割引3種、分割回数別係数、計算式と2つの計算例
  • 広島県信用保証協会「保証の内容」:資金使途、保証限度額2億8,000万円・4億8,000万円、保証期間10年以内、連帯保証人の原則と3つの例外、担保の扱い、所在地
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