ビジネスローンは大別すると「ローンカード型のビジネスローン」と「事業融資型のビジネスローン」に分かれます。今回は「ローンカード型のビジネスローンの特徴」について解説します。
ローンカード型のビジネスローンとは?
ローンカードというのは、個人向けの「カードローン」等で利用される決済用のカードのことで、コンビニATMや銀行ATMで、キャッシュカードのように借入・返済ができます。
ローンカード型のビジネスローンの場合は
- ビジネスローン審査が通る
- 契約が完了する
- ローンカードが郵送される
- ローンカードを使って限度額の範囲内までコンビニATMや銀行ATMで借り入れを行う
というスタイルで、資金調達ができるビジネスローンなのです。
法人カードローンとも呼ばれています。
ローンカード型のビジネスローンを提供している会社は?
大手の消費者金融です。
大手の消費者金融は、個人向けの無担保ローン「カードローン」でローンカードを使った融資の仕組みをすでに作っています。
- ローンカードありきでの審査
- ローンカードの発行フロー
- ローンカードが利用できるATMの確保
・・・
など、すでにローンカードが利用できる環境が整備されているのです。
そのため、大手の消費者金融のうち法人向けの融資に興味がある会社は、ローンカード型のビジネスローンをカードローンの延長戦上にあるローン商品として販売しているのです。
- ATMとの提携
- 極度額を設定して何度でも借りることを前提とした審査
- ローンカードの発行、郵送の仕組み
などが必要になるため、中小のノンバンクではなかなか提供するのが難しい方式のビジネスローンなのです。
そのため、ローンカード型のビジネスローンを提供している会社は
- 大手消費者金融
- 中堅消費者金融
- 大手消費者金融の子会社
となっています。
ローンカード型のビジネスローンのメリット
最短即日融資が可能
ローンカード型のビジネスローンは、審査もスコアリングシステムによる審査(システムによる審査)ですので、決算情報や申込み情報などを入力すると自動的に審査結果、審査可能場合の限度額が計算される仕組みとなっています。
審査担当者には特別な審査ノウハウが不要で、誰でもマニュアルに沿って審査ができるので、最短60分程度のスピード審査がビジネスローンでも可能になっているのです。
審査が最短60分ですから、最短即日融資も可能になるのです。
「枠(極度額)」に余裕があれば何度でも借入が可能
一般的な銀行融資や事業融資型のビジネスローンとの大きな違いは
「枠」を決めて、その「枠」の範囲内なら、何度でも借入・返済ができるという点です。
300万円の枠で300万円借りた状況では、追加の借入はできませんが、返済が進みローン残高が200万円まで減ったら、また100万円分の余裕ができることになるので、いつでも100万円分は借りることができるのです。
「枠(極度額)」に余裕があれば何度でも借入が可能というメリットがあります。
コンビニATMで24時間借入可能
ローンカード型のビジネスローンは、コンビニATMで借入ができるので、24時間365日どんなタイミングでも、「枠」に余裕がある限りは借入ができます。
はじめから「枠」を持っておけば「いざ急に資金が必要」ということになっても、ものの数分で対応できるのです。
大手の消費者金融の安心感
ローンカード型のビジネスローンを提供している消費者金融は、ほとんど名前を知っている大手消費者金融、もしくはその子会社です。闇金などの可能性もありませんので安心して利用できます。
ローンカード型のビジネスローンのデメリット
審査が厳しい
総じて、ローンカード型のビジネスローンは、審査が厳しく設定されています。とくにスコアリング審査を採用しているため、決算数字での審査がメインになり、将来性などは関係なく、経営の実績に応じて審査結果が自動的に決まります。
また、「枠」を決めて何度でも借りられるということは、その分金融機関側の貸し倒れリスクが大きくなることを意味しているので、事業融資型のビジネスローンと比較しても、審査が厳しくなってしまうのです。
限度額が小さくなる
審査が厳しいことと共通ですが、「枠」を設定する形になるため、都度契約をして融資をするスタイルの事業融資型のビジネスローンと比較すると限度額は比較的小さく設定されることが多いようです。遅延のない返済実績を積むことで、「枠」極度額の増額も可能ですが、初回で設定される「枠」は比較的少額になります。
まとめ
ローンカード型のビジネスローンは
- 大手の安心感
- 最短即日融資
- コンビニATMで24時間365日借入可能
- 「枠」に余裕があれば何度でも借入可能
というメリットがありながらも
- 審査が厳しい
- 限度額が小さい
というデメリットもあります。
事業融資型のビジネスローンとどちらが良いのかは、利用する方の状況次第ですが、ローンカード型のビジネスローンのメリットデメリットを把握したうえで、比較することをおすすめします。