ビジネスローンに保証人は不要?ビジネスローンと保証人・連帯保証人・第三者保証人の関係を解説!

man
「ビジネスローンって保証人は必要ないの?」
「ビジネスローンの第三者保証人不要ってどういう意味?」
・・・

経営者が融資を受ける際には、「保証人」「担保」といったものが必要になってきます。ビジネスローンの保証人はどうなっているのでしょうか?ビジネスローンと保証人・連帯保証人・第三者保証人の関係を解説します。

そもそも、保証人とは?

保証人とは

民法第446条

保証人とは、主たる債務者がその債務を履行しない場合に、その履行をなす債務(保証債務)を負う者をいう

簡単に言えば

保証人とは、お金を借りた方が返済できなかった場合に、代わりに返済義務を負う人のこと

です。

親から「借金の保証人にだけはなってはダメだよ。」と教えられてきた方もいるかと思いますが

保証人になるということは、借金を借りた方が返済しない場合に、お金を借りてもいないのに代わりに返済しなければならない義務を負ってしまうからなのです。

このような保証人に対する情報も浸透してきたため、人間関係が希薄化している現代では、なかなか保証人というものを探すことは難しくなっているのが実情なのです。

結果として「保証人不要」の資金調達方法が増えてきているのですが、ビジネスローンの場合はどうなのでしょうか?

ビジネスローンと保証人の関係

AGビジネスサポート「ビジネスローン」

保証人:原則不要 ※ただし、法人の場合は代表者様に原則、連帯保証をお願いします。

オリックスVIPローンカード BUSINESS

担保・保証人:不要

プロミス自営者カードローン

担保・保証人:不要

千葉銀行ビジネスローン「ビジネスローン・ミニ」

個人:原則、不要
法人:原則、代表者

となっています。

埼玉りそな銀行ビジネスローン「埼玉倶楽部」

保証人

代表者の方の連帯保証をいただきます。
(第三者の連帯保証人は不要です。)

基本的には、ビジネスローンの場合は

  • 個人事業主向け → 保証人不要
  • 法人向け → 第三者保証人不要(代表者の連帯保証が必要)

という形になっています。

※オリックスVIPローンカード BUSINESSの場合は、法人向けであっても「保証人不要」となっています。

上記を見てもわかる通り

ビジネスローンは、原則「保証人不要」で利用できる資金調達方法

なのです。

ただし、代表者個人の連帯保証は必須となっているビジネスローンがほとんどですので注意が必要です。

ビジネスローンでも、代表者の個人保証は必要!

代表者が法人に対して連帯保証人になること

を「代表者の個人保証」というような言い方をします。

中小企業の経営者の場合は

法人 = 経営者個人

と思っている方も多いのですが

法人は、「法人格」といってそれだけで独立した「自然人」として、法律上の人格を持っているのです。

「会社経営者」と「会社(法人)」は、別のもの

ということになります。

ビジネスローンで「会社(法人)」が1,000万円の借金をした場合に、「会社(法人)」が倒産してしまえば、別人ですから「会社経営者」個人には返済の義務は発生しないのです。

しかし、金融機関の目線で見ると

staff
「ダメ元で借金をして、ダメだったら、会社を倒産させれば自分に被害は及ばない。」

と考える経営者が多く出てきたら、すぐに貸し倒れが発生してしまうので、それを防ぐために

「会社(法人)」に融資する場合は、「会社経営者」が連帯保証人になること

を必須条件としているのです。

「会社経営者」が連帯保証人になれば

ビジネスローンで「会社(法人)」が1,000万円の借金をした場合に、「会社(法人)」が倒産しても、残った借金は「会社経営者」個人が返済する義務を負います。

これであれば「金融機関も安心して融資ができる」のです。

ビジネスローンも、この通りで

  • 法人への融資の場合、会社経営者個人が連帯保証人になることは必須
  • 経営者以外の他の方を保証人にすることは不要

という形を取っているのです。

経営者以外の他の方を保証人にすることは不要 → 第三者保証人不要

と言います。

「連帯保証人」と通常の「保証人」の違い

法人への融資の場合、会社経営者個人が連帯保証人になることは必須

とありますが

man
「連帯保証人」と通常の「保証人」は何が違うのでしょうか?

違いその1.「連帯保証人」は先に債務者に返済を要請することができない!

債権者:保証会社A社
債務者:B
保証人:C

通常の「保証人」の場合は、「債権者:保証会社A社」から

staff
「保証人ですので、残債の○○万円を支払ってください。」

と言われても

man
「先に「債務者:B」に返済してもらってから、支払の請求をしてください。」

と対抗することができます。

これを「催告の抗弁」と言います。

「連帯保証人」の場合は、この「催告の抗弁権」がなく、「債権者:保証会社A社」から支払いの請求があったら、有無を言わずに返済しなければならないのです。

違いその2.「連帯保証人」は先に債務者に強制執行を要請することができない!

通常の「保証人」の場合は、「債権者:保証会社A社」から

staff
「保証人ですので、残債の○○万円を支払ってください。」

と言われても

man
「先に「債務者:B」に返済してもらってから、支払の請求をしてください。」
「「債務者:B」の財産に強制執行をして、その上で返済できない分を保証人として返済しますよ」

と対抗することができます。

これを「検索の抗弁」と言います。

強制執行(差し押さえ)とは
返済や支払いを行わない債務者に対して、裁判所の力で強制的に資産や財産を回収(換金)するための手続きのこと

を言います。

man
「先に借りた人の財産を全部売り払って、それでも返せない分のみ請求してください。」

と主張することができるのが「検索の抗弁」なのです。

「連帯保証人」の場合は、この「検索の抗弁権」がなく、「債権者:保証会社A社」から支払いの請求があったら、有無を言わずに返済しなければならないのです。

違いその3.連帯保証人は全額の残債の返済義務がある!

通常の「保証人」の場合は

1000万円の「債務者:B」の借金に対して

  1. 保証人:C
  2. 保証人:D
  3. 保証人:E
  4. 保証人:F

と4人の保証人がいた場合には、一人の責任の範囲は

1000万円 ÷ 4 = 250万円

が上限となります。

保証人の人数で割った分の金額のみを返済すれば良いのです。

「連帯保証人」の場合は

1000万円の「債務者:B」の借金に対して

  1. 連帯保証人:C
  2. 連帯保証人:D
  3. 連帯保証人:E
  4. 連帯保証人:F

と4人の保証人がいた場合でも、

最大1000万円の返済をしなければならない

のです。

「連帯保証人」は、「保証人」と比較して重い責任が課されているもので「催告の抗弁権」「検索の抗弁権」がなく、「債権者:保証会社A社」から支払いの請求があったら、有無を言わずに返済しなければならないのです。

中小企業の場合は

経営者 = 会社の100%オーナーであり、社長でもある

ことが一般的ですので

銀行融資であっても、
ビジネスローンであっても、

「会社(法人)」に融資する場合は、「会社経営者」が連帯保証人になる

のが原則となっているのです。

ビジネスローンの第三者保証人不要のメリット

保証人を探す必要がない!

第三者保証人不要で借りることができるため、保証人を探す必要がありません。

前述した通りで、人間関係が希薄化している現代で保証人を見つけることはかなり困難な状況になっています。ましてや法人向けの融資であれば、数百万円という高額な借り入れになってしまうため、親族やご家族に保証人を依頼するのも、気が引けるものなのです。

保証人がいらないことがメリットそのものと言えるでしょう。

ビジネスローンの第三者保証人不要のデメリット

金利が高くなりがち!

ビジネスローンの場合は、「保証人不要」「保証会社も入れない」ものが多いため、ビジネスローン会社側の貸し倒れリスクは、「保証人あり」「保証会社あり」の融資と比較すると格段に上がってしまいます。

貸し倒れリスクが高い分、ビジネスローンの金利は、銀行融資と比較すると、高く設定されているのです。

代表者が法人に対して連帯保証人にならないで済む資金調達方法ってあるの?

teacher
あります。

1.法人融資でも連帯保証人を取らないビジネスローン(オリックスVIPローンカード BUSINESS)

担保・保証人:不要

と、オリックスVIPローンカード BUSINESSの場合は、法人であっても、「保証人不要」となっています。これはかなりのレアケースと言っていいでしょう。

2.個人事業主向けのビジネスローン

個人事業主向けのビジネスローンの場合には

そもそも、個人に対する融資なので、法人のように「法人格」「経営者」で人格が異なるということがありません。

「保証人不要」で利用できます。

3.銀行のプロパー融資で個人保証を外してもらう

銀行のプロパー融資の場合は

  • 経営状態が好調であること
  • 会社の規模が大きいこと(上場企業など)
  • 取引実績が長いこと

などの優良企業に限っては、個人保証を外して、銀行が融資をしてくれるケースがあります。

ただし、銀行のプロパー融資になるまでにも、相応の実績が必要であり、そこから個人保証を外してもらうには、銀行側のメリットもあるような会社にならなければなりません。すぐに実行できるものではないことに注意してください。

4.日本政策金融公庫の「新創業融資制度」を利用する

日本政策金融公庫の「新創業融資制度」では

担保・保証人:原則不要

※原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなっております。法人のお客さまがご希望される場合は、代表者(注3)が連帯保証人となることも可能です。その場合は利率が0.1%低減されます。

という制度があります。これは「事業開始時または事業開始後に必要となる事業資金」にしか利用できませんが、個人保証がないため、書いてある通り

「代表者個人には責任が及ばないもの」

になっています。

  • 新たに事業を始める方
  • 事業開始後税務申告を2期終えていない方

は利用することができます。

日本政策金融公庫のような政府系金融機関(商工組合中央金庫、日本政策金融公庫)の場合は

  • 新規融資の34%が「個人保証なし」
  • 金額ベースでは新規融資の53%が「個人保証なし」

という実績が出ています。

5.ファクタリング

中小企業の資金調達方法で良く利用であるものに

売掛債権譲渡 = ファクタリング

があります。

ファクタリングの場合は、売掛債権を買い取ってもらって、早期に資金化するというサービスですので、融資でもありませんから、保証人は不要で利用することができます。

ビジネスローンで第三者保証人不要となっていても、保証人を要求されていることはありますか?

teacher
あります。

AGビジネスサポートやオリックス・クレジット、プロミスなどの大手の消費者金融のビジネスローンの場合は

  • 審査基準に至らない場合 → 審査落ち

と有無を言わさず、ビジネスローンが利用できないのですが

中小規模のノンバンクのビジネスローンの場合は

  • 審査基準に至らない場合
staff
「担保や保証人を別で用意していただければ融資できる可能性があります。」

と審査通過の条件として、提案されることがあるのです。

当然ですが、保証人を用意できない場合は、断ることも可能で、その場合は審査が通りません。

第三者保証人を用意できれば、ビジネスローン審査が通る可能性が高まる

ということになります。

まとめ

保証人とは

  • お金を借りた方が返済できなかった場合に、代わりに返済義務を負う人のこと

を言います。

ビジネスローンでは

  • 個人事業主向け → 保証人不要
  • 法人向け → 第三者保証人不要(代表者の連帯保証が必要)

という形の融資条件が多く採用されています。

ビジネスローンの第三者保証人不要のメリット

  • 保証人を探す必要がない

ビジネスローンの第三者保証人不要のデメリット

  • 金利が高くなりがち

という傾向がありますが

自分以外の保証人を探すのは

  • 大きな手間であること
  • 何度も頭を下げてお願いしなければならない精神的な負担があること
  • 万が一、返済できない場合は、多大な迷惑を与えてしまうこと

と、大きなデメリットがあるため、第三者保証人不要のビジネスローンは、現代社会に適応した資金調達方法と言えます。

代表者が法人に対して連帯保証人にならないで済む資金調達方法には

  1. 法人融資でも連帯保証人を取らないビジネスローン(オリックスVIPローンカード BUSINESS)
  2. 個人事業主向けのビジネスローン
  3. 銀行のプロパー融資で個人保証を外してもらう
  4. 日本政策金融公庫の「新創業融資制度」を利用する
  5. ファクタリング

というものがあります。

どうしても、経営者本人が法人の連帯保証人になりたくない(個人保証をつけたくない)という場合には、上記の方法を選択すると良いでしょう。

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