鹿児島県で信用保証付きの融資を検討すると、金利とは別に信用保証料がかかります。鹿児島県信用保証協会の料率表は、ほかの協会と同じ9区分ですが、表が1枚ではありません。「一般保証」と「特殊保証」の2系統があり、それぞれに責任共有制度の内と外で別の行が立っています。合計4本の料率が並ぶため、自分がどれに当たるのかを先に特定しないと金額を見誤ります。2026年11月3日に同協会の公式サイトで、料率・割引・計算のしかた・分割払いの条件を確認しました。
2026年11月3日に公式サイトで確認できたこと
- 料率表は一般保証と特殊保証の2系統で、それぞれ責任共有の内と外に分かれる。合計4本の行がある
- 一般保証の責任共有保証料率は1.90%から0.45%までの9区分。責任共有外は2.20%から0.50%
- 特殊保証は一般より低く、責任共有で1.62%から0.39%。対象は極度保証(割引)、当座貸越(貸付専用型)根保証、事業者カードローン当座貸越根保証
- 割引は2つだけ。担保を提供する場合と、会計参与の設置等がある場合。制度によっては割引されないものがある
- 同協会は「信用保証料以外の手数料等は一切いただいておりません」と明記している
料率表は4本。まず「一般か特殊か」「責任共有の内か外か」を決める
鹿児島県信用保証協会は、基本となる保証料率を9段階の「リスク考慮型信用保証料率」として公表しています。平成19年10月から責任共有制度が導入されたことに伴い、責任共有制度の対象となる保証制度と対象外となる保証制度で料率が異なります。
| 区分 | (1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 一般保証・責任共有 | 1.90 | 1.75 | 1.55 | 1.35 | 1.15 | 1.00 | 0.80 | 0.60 | 0.45 |
| 一般保証・責任共有外 | 2.20 | 2.00 | 1.80 | 1.60 | 1.35 | 1.10 | 0.90 | 0.70 | 0.50 |
| 特殊保証・責任共有 | 1.62 | 1.49 | 1.32 | 1.15 | 0.98 | 0.85 | 0.68 | 0.51 | 0.39 |
| 特殊保証・責任共有外 | 1.87 | 1.70 | 1.53 | 1.36 | 1.15 | 0.94 | 0.77 | 0.60 | 0.43 |

同じ第9区分でも、一般保証の責任共有なら0.45%、特殊保証の責任共有なら0.39%です。0.06ポイントの差は小さく見えますが、2億円規模の極度保証では年12万円の違いになります。
「特殊保証」に当たるのは3つの保証だけ
料率表に付いている注は短い1行です。同協会は「特殊保証とは、極度保証(割引)、当座貸越(貸付専用型)根保証および事業者カードローン当座貸越根保証をさします」としています。つまり、通常の証書貸付は一般保証の行を見ることになります。
自分の案件がどの行に当たるか
一般保証の行を見る場合
証書貸付による運転資金・設備資金など、通常の保証付き融資。保証制度の多くがこちらに入る。責任共有制度の対象なら1.90%〜0.45%の行。
特殊保証の行を見る場合
極度保証(割引)、当座貸越(貸付専用型)根保証、事業者カードローン当座貸越根保証の3つ。手形割引や当座貸越の枠に対する保証で、料率は一般より低い。
同協会の保証制度の一覧には、2026年11月3日時点で55件の制度が載っています。制度区分は「協会制度」「鹿児島市」「鹿児島県」の3つに分かれていて、県や市の制度融資も同じ一覧から引けます。

| 制度名 | 制度区分 | 保証限度額 | 公表されている保証料率 |
|---|---|---|---|
| 創業関連保証 | 協会制度 | 3,500万円(創業関連保証・再挑戦支援保証の合計) | 年1.00% |
| 小口零細企業保証 | 協会制度 | 2,000万円 | 年0.50%〜2.20% |
| 経営安定関連保証(セーフティネット保証) | 協会制度 | 2億8,000万円(組合4億8,000万円) | 年0.87%(第1号〜第4号および第6号に該当する場合) |
| 経営革新関連保証 | 協会制度 | 8億8,000万円(組合16億8,000万円) | 年0.95% |
| 流動資産担保融資保証 | 協会制度 | 2億円 | 借入極度額に対し年0.68% |
| 条件変更改善型借換保証 | 協会制度 | 2億8,000万円(組合4億8,000万円) | 年0.45%〜1.90% |
| 小規模企業活力応援資金 | 鹿児島県 | 2,000万円 | 年0.39%〜年1.69% |
創業で使う制度の料率が一律の年1.00%である点は、区分によって変わる一般保証とは性格が違います。経営状況の評価がまだ積み上がっていない段階の事業者を、9区分のどこかに当てはめずに扱う設計です。
保証料は料率だけでは決まらない。分割返済回数別係数が効く
同協会は、信用保証料が「貸付金額、保証期間、保証料率、分割返済回数別係数に基づいて、一定の計算式により算出されます」としています。4つめの係数が見落とされやすい要素です。
| 回数別区分 | 均等分割返済 | 不均等分割返済 |
|---|---|---|
| 〜6回 | 0.70 | 0.77 |
| 7回〜12回 | 0.65 | 0.72 |
| 13回〜24回 | 0.60 | 0.66 |
| 25回以上 | 0.55 | 0.61 |
返済回数が増えるほど係数が小さくなり、分割返済部分にかかる保証料が下がります。均等と不均等でも値が違い、同じ25回以上でも均等0.55に対して不均等は0.61です。返済の組み方が保証料に直接効く仕組みになっています。
保証期間の数え方にも決まりがあります。同協会は、保証期間を貸付実行予定日から保証期限までの期間を暦によって計算した月数とし、1月に満たない端数は「15日以下は切り捨て、16日以上は1月」とすると案内しています。実行日を数日ずらすだけで1か月分の差が出る場合があります。
保証料を見積もるときの4つの入力
貸付金額を決める
制度ごとに保証限度額がある。創業関連保証は3,500万円、小口零細企業保証は2,000万円など。
保証期間を月数で出す
貸付実行予定日から保証期限まで暦で計算。端数は15日以下切り捨て、16日以上は1月。
料率の行と区分を特定する
一般か特殊か、責任共有の内か外か、そして9区分のどこか。制度によっては制度側の料率が決まっている。
返済回数と方法を当てはめる
均等か不均等か、回数は何回か。同協会は入力するだけで目安が出る保証料シミュレーションを公開している。
割引は2つだけ。手数料は保証料以外にかからない
割引の種類は多くありません。同協会が挙げているのは、担保を提供する場合の「有担保保証に対する割引」と、会計参与を設置している会社または公認会計士もしくは監査法人の監査を受けている場合の「会計参与設置等に対する割引」の2つです。あわせて「保証制度によっては割引されないものがあります」と注記されています。
費用の面でもう1つ押さえておきたいのが、同協会が明記している「信用保証料以外の手数料等は一切いただいておりません」という一文です。保証協会に払うのは保証料だけで、申込手数料や事務手数料は別に発生しません。
支払いのタイミングは貸付実行日に全額一括が原則です。ただし保証期間が2年(当座貸越(貸付専用型)根保証および事業者カードローン当座貸越根保証は1年)を超えるものは分割支払を選べます。その場合は「信用保証料分割支払承認依頼書」による申し出が必要です。
割引が2つしかないという点は、協会ごとの差が出るところです。都道府県によっては、創業者の年齢や性別、事業承継、環境対応などで複数の割引を用意しているところもあります。鹿児島県信用保証協会の場合、料率そのものを下げる手段は担保の提供と会計参与の設置等に限られるため、費用を抑える余地は制度の選び方と返済回数の組み方に寄ります。制度側で料率が決まっているもの、たとえば県の小規模企業活力応援資金の年0.39%〜年1.69%のような枠を使えるかどうかが、実際の負担を大きく左右します。
なお、貸付実行後に返済期日や返済方法を変更すると、変更後の返済金額や据置期間等に応じて信用保証料の再計算が行われ、追加の保証料が生じる場合があるとされています。条件変更を前提に短い期間で組むと、あとから差額を求められることがあります。
信用保証協会そのものの仕組みや、どこの協会へ申し込むのかの考え方は信用保証協会は全国に51にまとめています。経営者保証を外す制度の全体像は経営者保証なしで借りられる信用保証は3制度で扱っています。
よくある質問
Q. 鹿児島県信用保証協会の保証料率はいくらですか。
A. 一般保証の責任共有保証料率が1.90%から0.45%までの9区分、責任共有外が2.20%から0.50%です。特殊保証は責任共有で1.62%から0.39%、責任共有外で1.87%から0.43%です。
Q. 特殊保証とは何ですか。
A. 同協会の注記では、極度保証(割引)、当座貸越(貸付専用型)根保証、事業者カードローン当座貸越根保証の3つを指します。
Q. 保証料は安くできますか。
A. 公表されている割引は2つで、担保を提供する場合と、会計参与の設置等がある場合です。あわせて、分割返済の回数を増やすと分割返済回数別係数が下がります。
Q. 保証料は一括で払うのですか。
A. 貸付実行日に全額一括が原則です。保証期間が2年を超えるもの(当座貸越根保証等は1年を超えるもの)は、承認依頼書を出して分割支払を選べます。
Q. 保証料のほかに費用はかかりますか。
A. 同協会は「信用保証料以外の手数料等は一切いただいておりません」としています。金融機関に支払う利息や事務手数料は別の話です。

















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