赤字決算でもビジネスローン審査に通る方法とは?赤字とビジネスローン審査の関係を解説

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「赤字決算でも、ビジネスローンって審査に通るの?」
「赤字決算で審査に通るビジネスローンを教えてほしい。」

今回は、赤字決算でも、ビジネスローン審査に通る方法について解説します。赤字決算でビジネスローンが借りられないと嘆く前にやれることはやり切りましょう。

赤字決算とビジネスローン審査の関係

赤字決算とビジネスローン審査の関係

ビジネスローン審査の仕組み

ローン審査では、融資をする金融機関にとって「返済原資」というものが重要になります。

ビジネスローンというのは無担保ローンですから

「返済原資」は毎月の利益からの返済

ということになります。

ということは

利益が出ている → その利益から毎月の返済ができる → 毎月の利益額の〇〇%の返済までは融資ができる

という形で審査されることになります。

赤字(利益が出ていない) → 毎月の返済に充てる資金がない → 回収が見込めない → ビジネスローン審査落ち

となっていしまうので、当然のことなのです。

この赤字が1カ月だけのことであれば、問題ありませんが

「赤字決算」 = 1年間の合計が赤字

ということですので

赤字決算だとビジネスローン審査が通る可能性が大幅に少なくなる

というのは、間違えないことなのです。

しかし、わずかながら赤字決算でも、ビジネスローン審査に通るケースというものもあります。

赤字決算でもビジネスローン審査に通るケースがある!?

赤字決算でもビジネスローン審査に通るケースがある!?

ケースその1.減価償却費による赤字

減価償却とは

減価償却とは、資産を購入したときの一時的な支出を耐用年数(使える年数)に応じて少しずつ分割して費用化すること

を言います。

減価償却費とは

減価償却で計上する費用のこと

を言います。

減価償却は、原則、使用可能な期間が1年以上で取得価格が10万円以上の資産に適用されます。

例えば

自動車の耐用年数は6年です。

2018年に180万円で新車を会社の資産として購入した場合、耐用年数が6年ですので

減価償却費 = 購入価格:180万円 / 耐用年数:6年 = 30万円

という計算になります。

ディーラーに支払うお金は180万円は2018年に会社のお財布から支払われますが、決算上は

  • 2018年:30万円の経費計上 ※実際の支払いは180万円
  • 2019年:30万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2020年:30万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2021年:30万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2022年:30万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2023年:30万円の経費計上 ※実際の支払いは0円

という形で計上されるのです。

同じように

木造の事務所を購入した場合、木造の建物の耐用年数は24年です。

2018年に4800万円で木造アパートを会社の資産運用目的で購入した場合、耐用年数が24年ですので

減価償却費 = 購入価格:4800万円 / 耐用年数:24年 = 20万円

不動産会社に支払うお金は、ローンを組まない限り4800万円は2018年に会社のお財布から支払われますが、決算上は

  • 2018年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは4800万円
  • 2019年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2020年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2021年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2022年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
  • 2023年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは0円
    ・・・
  • 2042年:200万円の経費計上 ※実際の支払いは0円

という形で計上されるのです。

この不動産購入のケースでは、2年目以降は

支出はないのに200万円の減価償却費を計上しなければなりません。

減価償却費なしで決算上の営業利益が150万円の会社があった場合、実際に支出を伴わない減価償却費のせいで50万円の赤字に転落してしまうのです。

しかし、実際は150万円会社の口座にはお金が増えていることになります。

これは金融機関にとって「返済原資」とみなすことができるのです。

ビジネスローン審査に限った話ではありませんが、銀行融資の審査も含めて

「返済原資」のジャッジは、減価償却費を除いた経常利益で判断される

ことになります。

赤字決算300万円でビジネスローン審査をあきらめようとしている会社でも、減価償却費500万円を計上しているからの赤字であれば、実質は200万円の黒字決算として、審査される

ということです。

ケースその2.特別損失による赤字

特別損失とは

企業の本業とは直接の関係がなく、その期だけ特別に発生した損失のこと

を言います。

  • 収益の悪化(事業・人・資産のリストラ、減損処理)
  • 投資戦略の転換(子会社を増やす減らすなど)
  • 地震、火災、洪水などの災害
  • 商品・サービスやセキュリティで問題が生ずる

など、通常の業務では発生しない損失、毎年発生しない損失が「特別損失」になります。

例えば

  • 2016年:1000万円の黒字
  • 2017年:1000万円の黒字
  • 2018年:3000万円の赤字(不動産の売却損:4000万円の特別損失が発生)

という形で赤字決算になっている会社の場合

2018年は、たまたま発生した本業と関係ない損失で決算が赤字になっている。
特別損失がなければ、2018年も引き続き黒字だった。

という場合は、赤字決算でもビジネスローン審査に通る可能性があるというこになります。

特別損失の内容にもよりますが、特別損失の影響が一時的なものであることがあきらかな場合は、ビジネスローン審査に通るケースもあるようです。

ケースその3.十分な担保があるケース

ビジネスローンの定義というのは「法人向け無担保ローン」ですので

基本は

  • 担保なし
  • 第三者不要

の法人向けローンのことを「ビジネスローン」と言います。

しかし、法人向けローン全般のことを「ビジネスローン」と呼ぶ金融機関もあります。

  • 不動産担保ビジネスローン
  • 売掛債権担保ビジネスローン
  • 動産担保ビジネスローン
    ・・・

など、有担保ローンもビジネスローンとして提供している金融機関もあるのです。

有担保ローンであっても、赤字決算だと審査に通らないケースが多いのですが・・・

  • 十分な担保がある
  • 担保に対して融資する金額の割合が小さい

場合に限り、「担保」を確実な「返済原資」として融資してくれるケースもあります。

ケースその4.決算書提出不要のビジネスローンを利用する場合

「オリックスVIPローンカード BUSINESS」は決算書不要!?

決算書提出不要のビジネスローンの必要書類を見ると

「オリックスVIPローンカード BUSINESS」は決算書不要!?

本人確認書類

  • 運転免許証
  • 健康保険証
  • パスポート

収入証明書類

  • 確定申告書
  • 源泉徴収票
  • 確定申告書
  • 課税証明書
  • 年金通知書

と記載されています。

つまり、法人が「オリックスVIPローンカード BUSINESS」に申し込むときは

「決算書不要」

なのです。

決算書が不要であれば、赤字決算であることを金融機関側に知られることはありません。

「オリックスVIPローンカード BUSINESS」の申込フォームを見ても

「オリックスVIPローンカード BUSINESS」は決算書不要!?
  • 業種(全角)
  • 従業員数
  • 資本金
  • 創業年月
  • 勤続年数
  • 売上(前年度・前々年度)

だけですので「利益」を入れる項目はありません。

それ以外の要素でビジネスローン審査が行われるのです。

実際に

  • 赤字決算だけど、給与所得は十分にある
  • 赤字決算だけど、個人の信用情報は汚れていない

という方の場合は、赤字決算でもビジネスローン審査に通る可能性があるのです。

ただし、「オリックスVIPローンカード BUSINESS」の場合は

●現在の事業状況および今年度の各種ご計画(事業計画、収支計画、資金計画)等について別途書類のご提出やお電話で確認させていただく場合がございます。

と、今年度の計画のヒアリングや書類提出を求められることもあるため、100%決算書が不要なわけではありません。

ここには注意が必要です。

赤字決算でもビジネスローン審査に通る方法

赤字決算でもビジネスローン審査に通る方法

方法その1.自社の赤字決算の内容をチェックする

前述した通りで「赤字決算」にも、事情があって赤字決算というケースもあります。

  • 減価償却費を除けば「赤字」ではなくなる
  • 特別損失を除けば「赤字」ではなくなる

といった場合には

問題なく、ビジネスローン審査が通る可能性があります。

そのまま、申し込んでみることをおすすめします。

方法その2.決算書不要のビジネスローンに申し込む

決算書不要のビジネスローンであれば「赤字決算であること」は審査の対象にはならない可能性が高いのです。

決算書不要のおすすめビジネスローン

「オリックスVIPローンカード BUSINESS」

方法その3.有担保ローンに申し込む

上記2つの方法でも、難しい場合は「有担保ローン」に切り替えるという方法もあります。

ただし、この方法の場合は「担保」を持っている必要があります。

  • 不動産
  • 売掛債権
  • 在庫
  • 証券

などの担保にできる資産価値のあるものがあれば、赤字でも借りられる可能性が出てきます。

不動産をお持ちの方であれば、不動産担保ビジネスローン

売掛債権をお持ちの方であれば、売掛債権担保ビジネスローン

を検討しましょう。

方法その4.ビジネスローンはあきらめてファクタリングに切り替える

ファクタリングとは

売掛債権の買取サービスのこと

を言います。

現金商売のビジネスモデルでなければ「売掛債権」がある会社が多いはずです。

ファクタリング(売掛債権買取サービス)は

資産「売掛債権」を譲渡「売却」して資金調達する方法ですので

「赤字決算であるかどうか?」はほぼ関係ありません。

ファクタリングの審査で重要なのは「売掛先の信用力」のみなのです。

そのため、ファクタリング審査では

  • 赤字決算
  • 税金未納
  • リスケ中(リスケジュール中)
  • ビジネスローン審査落ち
  • 起業間もない会社
    ・・・

であっても、「売掛先の信用力」に問題がなければ、審査に通るのです。

ファクタリングを利用すれば、売掛債権を債権額の80%~95%程度で買い取ってもらえます。ビジネスローンよりも、手数料は高くなってしまうものの、最短即日で資金調達が可能になります。

ファクタリングも、赤字決算の会社の資金調達の一つの選択肢なのです。

方法その5.経営者個人がカードローンを借りる

ビジネスローンにも、決算書提出不要のビジネスローンがありますが、数は多くありません。

似たような資金調達方法として

経営者個人がカードローンを借りる

という方法があります。

カードローンは

  • 資金使途:自由 ※ただし、事業性資金は除く

となっているケースが多いローン商品です。

とはいえ、お金には色が付いていないのですから、カードローン会社が「何に使われているのか?」追跡することはできません。

また、

  • 自分の生活費 → 事業資金
  • カードローンの借入 → 自分の生活費

に充てるのであれば、何の問題ものないのです。

カードローンであれば、審査は「オリックスVIPローンカード BUSINESS」と同じように

  • 本人確認書類
  • 収入証明書類

だけで済みます。

決算書提出不要で借りられる可能性が出てくるのです。

方法その6.友人・知人・家族から借りる

ありがちな赤字決算のケースとしては

  • 税金対策のし過ぎ

というものがあります。

とくに中小企業、零細企業の経営者は「税金を払いたくない」という一心から、利益が出たら、赤字ギリギリまで経費を使ってしまう傾向があります。

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「赤字ギリギリで経費を遣おうとしたら、計算を間違えて決算をしたら、赤字に転落していた。」

ということも少なくありません。

このような場合は、黒字であっても「返済原資」が0円に近くなってしまうので、ビジネスローン審査は通らないのです。

その上で、前述した方法もダメな場合は

  • 友人・知人・家族から借りる

というのも、一つの選択肢になってきます。

  • 赤字であること
  • 赤字は解消できて返済できること

をきちんと伝えたうえで、契約書を作成して借り入れをしましょう。友人・知人・家族だからと言って、なあなあにしてしまってはダメなのです。

まとめ

基本的には

  • 赤字決算 = 返済原資がない = ビジネスローン審査に通らない

というものであることが前提です。

しかし、赤字決算でもビジネスローン審査に通るケースがあります。

  1. ケースその1.減価償却費による赤字
  2. ケースその2.特別損失による赤字
  3. ケースその3.十分な担保があるケース
  4. ケースその4.決算書提出不要のビジネスローンを利用する場合

というケースがそれにあたります。

これを加味して、赤字決算でもビジネスローン審査に通すためには

  1. 方法その1.自社の赤字決算の内容をチェックする
  2. 方法その2.決算書不要のビジネスローンに申し込む
  3. 方法その3.有担保ローンに申し込む
  4. 方法その4.ビジネスローンはあきらめてファクタリングに切り替える
  5. 方法その5.経営者個人がカードローンを借りる
  6. 方法その6.友人・知人・家族から借りる

という方法を取ると良いでしょう。

teacher
赤字決算だからといって「ビジネスローン審査は絶対に通らない」と考える必要はありませんが、審査通過が厳しいことは変わりがありません。その中でも、可能性のある方法が前述した方法ですので、あきらめずにいろいろな方法を試してみることをおすすめします。ただし、「利益が出ていること」が「返済原資」になるので、ビジネスローンでお金を借りる大前提ですので、資金調達と同時並行で赤字経営からの脱却を進める必要があります。