ビジネスローンに担保は不要!?担保があると低金利になるビジネスローンもある!ビジネスローンと担保の関係を解説

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「ビジネスローンって担保は必要ないの?」
「担保を持っている場合に使えるビジネスローンってあるの?」

ビジネスローンと担保の関係について解説します。

そもそも、担保とは?

Wikipediaによると

担保(たんぽ)とは、以下の3つの意味を持つ。

債務の履行を確実化するために、義務者から権利者に提供される事物
債務の履行を確実化するための仕組み
債務の履行を確実化すること

被担保債権に係る債務者以外の第三者に対する債権という形をとる担保を人的担保と呼び、物や権利に対する対世的な権利という形をとる担保を、物的担保(物上担保)と呼ぶ。

出典:Wikipedia

となっています。

もっと噛み砕いて言えば

担保とは

お金を借りた債務者が返済をしなかった場合に、銀行などの債権者の損害を補うために、債務者が提供する物品のこと

を言います。

担保には

  1. 物的担保(物上担保)
  2. 人的担保(保証人)

があります。

人的担保は、要するに「保証人」のことを意味します。

物的担保は「担保をどの時点で債権者に渡すか?」というタイミングによって

  1. 質権:借入時点で債権者に担保を渡す、所有権は自分で保持しておく
  2. 抵当権:借金の返済ができなくなったら、債権者が担保を処分する
  3. 譲渡担保:借入時点で所有権を債権者に渡し、返済が終わったら、返してもらえる

という3つに分かれます。

物的担保は、金銭的な価値があるものであれば、担保にできるので

  • 預金担保
  • 証券担保
  • 債権担保
  • 不動産担保
  • 動産担保(自動車、機械、在庫)

など、様々なパターンがあります。

銀行融資による資金調達では「抵当権」を「不動産」に付けるパターンが多く用いられます。
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金融庁は、「担保・保証に依存しない融資」を推進するように地域金融機関に促してきましたが、銀行が提供する無担保、保証人なしのビジネスローンは焦げ付きが多く発生してしまい、銀行はビジネスローンを提供しなくなってきました。地銀が提供しているビジネスローンもありますが、ほとんどが「保証協会の保証付き融資」を「ビジネスローン」と名付けているだけのものです。実際にはビジネスローンではありません。

結局、銀行によるビジネスローンが焦げ付きが多くなって、終焉してしまったことからも

「担保は必要だ。」

という風潮は強くなっているため、銀行は、信用力の低い中小企業、零細企業に対しては「不動産担保」を求めることが少なくないのです。

銀行が中小企業、零細企業に不動産担保を要求するケース

ケースその1.業績が良くない

銀行としても、業績が良ければ、プロパー融資なり、信用保証協会の保証付き融資をすすめてきます。

しかし、業績が悪いと貸し倒れリスクが上がってしまうため、担保によって貸し倒れリスクを補てんしようと考えるのです。

ケースその2.銀行が融資できる金額よりも、大きな金額の借り入れを希望する場合

銀行が「500万円までなら融資できる」と判断しても、企業側が1,000万円の資金調達が必要なケースもあります。

この場合は「不動産担保」などのなんらかの担保がなければ、融資額を引き上げることができないため、「不動産担保」を要求してくるのです。

ケースその3.信用保証協会などの保証が下りない場合

銀行は、ビジネスローンの焦げ付きが多く発生してからは、中小企業、零細企業に対する融資は「信用保証協会の保証付き融資」を案内するケースが増えています。

信用保証協会が保証審査でNGを出してしまえば、基本的には銀行融資の審査は通らないのです。

ただし、不動産担保・定期預金担保などが用意できる場合は、信用保証協会の保証審査が通らなくても、借りられる可能性があるのです。

ビジネスローンは担保は不要なの?

ビジネスローンの定義は、明確なものがあるわけではありませんが・・・

狭義の意味では

「ビジネスローン」とは?

担保不要・保証人不要で借りられる法人・個人事業主向けのローンサービスのこと

を言います。

現在は、ビジネスローンはノンバンクが中心に提供しているローンサービスですが、元々は、銀行が担保や保証人を見つけられない中小企業・零細企業に対して、金利を高く設定する代わりに、担保・保証人不要で融資できる金融商品として開発したものです。

そのため、狭義の意味で言えば

ビジネスローン = 担保不要

なのです。

一般的に、ノンバンクが提供している「ビジネスローン」を利用する際には「担保」は必要ありません。

広義の意味では

「ビジネスローン」とは?

法人・個人事業主が事業資金の調達のために使うローンサービス全般のこと

という意味合いで使われることもあります。

この場合は

  • 不動産担保ビジネスローン
  • 売掛債権ビジネスローン
  • 動産担保ビジネスローン
  • 有担保ビジネスローン
    ・・・・

という形で「有担保」のビジネスローンも、存在するのです。

有担保ビジネスローン = 担保必要
「ビジネスに用いるローン」という意味で、「ビジネスローン」という名称を利用する金融機関もあるため、一概に「ビジネスローン = 無担保」とは言い切れないのです。

無担保のビジネスローンと有担保のビジネスローンのメリットデメリット比較

無担保のビジネスローンのメリット

担保(不動産、債権、預金)を用意する必要がない

「担保を用意する必要がない」というのが最大のメリットです。
  • 不動産を持っていない
  • 不動産を持っているが、すでに銀行などの抵当権が付いている
  • 預金があれば、借りる必要はない

のですから、「担保を用意する」というのは簡単なことではないのです。

担保評価などの手順がないから、即日融資などのスピード融資が可能

有担保ローンの場合は、「その担保にどのくらいの価値があるのか?」を査定する作業が発生します。

預金担保、証券担保であれば、資産価値が明確ですので査定の時間はほぼ発生しませんが・・・

不動産担保の場合は

現地に行って

  • 現地の不動産会社への周辺相場の聞き込み
  • 役所に行って、法令の確認
  • 境界線の確認
  • 図面との違いがないかの確認
  • 見落としている資産価値が落ちる要因がないかの確認

が必要になるため、どうしても、融資までに1営業日以上はかかってしまうのです。

無担保のビジネスローンでは、担保価値の査定が不要だからこそ、即日融資などが可能になるメリットがあるのです。

無担保のビジネスローンのデメリット

金利が高い

担保がなければ、貸し倒れリスクは高まります。

貸し倒れリスクの高さをカバーするには、金利を高く設定するしかないのです。

そのため、ノンバンクの無担保のビジネスローンは、10%を超える高金利に設定されているのです。

審査が厳しい

前述した通りで、無担保の場合は、貸し倒れリスクが高いのです。

有担保ビジネスローンと比較すると、無担保のビジネスローンは、審査が厳しくなってしまいます。

有担保ビジネスローンのメリット

金利がやや低金利

有担保ビジネスローンの場合は、金融機関は

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「もし、返済されなくても、担保を売って回収すれば良いだろう。」

と、貸し倒れが起きにくい仕組みとなっています。

貸し倒れリスクが低いため、無担保のビジネスローンよりは、金利を低金利に設定することができます。

審査が通りやすい

これも同じように

貸し倒れリスクが低いのが有担保ビジネスローンの特徴ですから、審査もその分甘く設定されているのです。

有担保ビジネスローンのデメリット

担保がなければ利用できない

有担保ビジネスローンの必須条件は

担保を提供すること

です。

担保が用意できなければ、有担保ビジネスローンを利用することができません。

返済できなければ担保を取られてしまう

例えば

不動産担保ビジネスローンで、自宅を担保に借入ができたとしても・・・

返済ができなくなり、督促から1カ月~2カ月経過したら、金融機関は担保を競売で売却して、回収する行動にでます。

自宅を失ってしまうことになるのです。

返済できなければ担保を取られてしまうこと、これが有担保ビジネスローンを利用する最大のデメリット・リスクと言えます。

有担保ビジネスローンの種類

前述した通りで

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担保を用意する必要がある有担保ビジネスローンには

  • 返済できなければ担保を取られてしまう

デメリットがある反面

  • 金利が低金利
  • 審査が通りやすい

というメリットもあります。

では、有担保ビジネスローンにはどのような種類のビジネスローンがあるのでしょうか?

不動産担保ビジネスローン(法人向け不動産担保ローン)

一番メジャーなのは「不動産」を担保にした有担保ビジネスローン「不動産担保ビジネスローン」です。

  • マンション
  • 戸建て
  • 土地
  • 駐車場
  • 店舗
  • オフィス
  • 工場
  • 1棟マンション
  • 1棟ビル

など、不動産を担保に事業資金の調達をすることができます。

担保にする不動産の担保価値によって変動しますが、高額の借入ができるメリットがあります。

おすすめの不動産担保ビジネスローン

AGビジネスサポート不動産担保ローン
セゾンファンデックス/事業者向け不動産担保ローン
SBIエステートファイナンス不動産担保ローン/不動産担保フリーローン

などがあります。

売掛債権担保ビジネスローン(法人向け売掛債権担保ローン)

「売掛債権」を担保にした有担保ビジネスローン「売掛債権担保ビジネスローン」です。

売掛債権を担保にする性質上

  • 年商が一定規模(5,000万円レベル)
  • 売掛先との継続的な取引関係あり
  • 売掛先の信用力がある

会社しか利用することができませんが、現金商売以外の会社であれば、売掛債権をお持ちの会社が多いため、不動産担保ビジネスローンよりも、利用しやすい有担保ビジネスローンと言えます。

ただし、最近では「売掛債権」がある場合は「売掛債権担保ビジネスローン」ではなく、「ファクタリング(売掛債権譲渡)」を利用することの方が多いようです。

おすすめの売掛債権担保ビジネスローン

エスワイシー「ビジネスローン」

動産担保ローン(ABL)

「ABL(Asset Based Lending)」とは

不動産担保などを持たない企業が「在庫」「売掛債権」「動産」などを担保にして資金調達を受ける仕組みのこと

を言います。

  • 原材料
  • 在庫
  • 設備

  • ・・・

などを担保にした有担保ビジネスローンのことを「動産担保ローン(ABL)」と呼ぶのです。

「ABL(Asset Based Lending)」は、在庫や仕入れた原材料が担保にできるため、利用したいと考える会社は少なくないのですが、反面、融資をする金融機関にとってみれば、「資産の査定、資金化が難しい」ネックがあります。不動産のように資金化の方法も確立されていないからです。

そのため、ニーズはある反面、サービスとして提供している金融機関・ノンバンクが少ないのがデメリットです。

おすすめの動産担保ローン(ABL)

日本政策投資銀行

証券担保ビジネスローン(法人向け証券担保ローン)

証券担保ビジネスローン(法人向け証券担保ローン)とは

有価証券(株式)を担保にした有担保ビジネスローンのこと

を言います。

会社経営をしていれば、付き合いで株式を購入したり、余剰資金の投資で株式投資をするケースも少なくありません。上場企業であれば、自社の株式も、担保にすることは可能です。

株式投資で売却すれば、すぐに資金化はできますが「今は売りたくない」「今後株価が上昇する可能性が高い」と考えている場合には、売却せずに「株式」を担保に資金調達することが可能です。

ただし、未公開株を担保にすることは難しいので注意が必要です。

おすすめの証券担保ビジネスローン(法人向け証券担保ローン)

日本証券金融株式会社

診療報酬担保ビジネスローン(診療報酬担保ローン)

医療機関、調剤薬局、歯科、介護事業者などが保有する診療報酬債権を担保にした有担保ビジネスローンです。

医療機関は、保険診療を行った場合は、保険診療分は国保連から1カ月以上遅れて入金されます。

このときに発生するのが「診療報酬債権」です。

「診療報酬債権」には金銭的価値があるので担保にすることができるのです。

医療機関向けの債権担保ビジネスローンとも言えます。

おすすめの診療報酬担保ビジネスローン

AGビジネスサポート「診療報酬担保ビジネスローン」

まとめ

ビジネスローンは

狭義の意味では

  • 無担保、保証人なし、の法人・個人事業主向けのローンサービスのこと

ですので「担保は不要」なのですが

広義の意味では

  • 法人・個人事業主向けのローンサービスのこと

全般を「ビジネスローン」と呼ぶことがあり、この場合は「担保が必要」なものも含まれるのです。

有担保ビジネスローンには

  • 不動産担保ビジネスローン
  • 売掛債権担保ビジネスローン
  • 動産担保ローン(ABL)
  • 証券担保ビジネスローン
  • 診療報酬担保ビジネスローン

など、様々な種類があります。

無担保ビジネスローンと有担保ビジネスローンのメリットデメリットは

無担保ビジネスローンのメリット

  • 担保が不要
  • 即日融資が可能

無担保ビジネスローンのデメリット

  • 金利が高い
  • 審査が厳しい

有担保ビジネスローンのメリット

  • 金利が低金利
  • 審査が甘い

有担保ビジネスローンのデメリット

  • 担保がなければ利用できない
  • 返済できなければ担保を失う
  • 即日融資が難しい

というものがあります。

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資金調達する会社の規模、状況、担保の有無、希望する調達額、希望する金利水準、などによってどのビジネスローンが適しているのかはことなりますが、ビジネスローンにも、担保によっていろいろな選択肢があることを理解することが重要です。メリットデメリットを抑えながら、ご自身の会社に最も適したビジネスローンを選択しましょう。
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