中小企業活性化協議会とは?相談は無料、計画づくりは費用の3分の2・上限700万円まで協議会が負担

中小企業活性化協議会は相談が無料で計画づくりは費用の3分の2を負担するという見出しと、第一次段階の相談が無料、早期経営改善計画が上限80万円、405事業の中小版GL枠が上限700万円という3つのカードを並べたアイキャッチ画像

返済が重くなってきたとき、真っ先に思い浮かぶのは借換えや追加の借入かもしれません。ただ、その前に使える公的な相談窓口があります。中小企業活性化協議会は国が47都道府県に設置した公正中立の機関で、相談の入口は無料です。計画づくりを専門家に頼む段階になっても、費用の3分の2を協議会が負担します。どこまでが無料で、いくらまで負担してもらえるのかを、中小企業基盤整備機構の公表資料で確認しました。

先に結論

  • 中小企業活性化協議会は国が47都道府県に設置した公正中立な機関で、収益力改善・事業再生・廃業や再チャレンジの相談に応じます。
  • 対象は財務上の課題を持つ中小企業・小規模事業者です。すでに返済が滞っている必要はありません。
  • 第一次段階までは無料。第二次段階で協議会が外部の専門家に依頼する場合に、活動費等の一部を負担します。
  • 計画づくりでは、専門家への支払費用の3分の2を協議会が負担します。早期の計画なら上限80万円、本格的な計画なら上限300万円(中小版GL枠は上限700万円)です。
  • 経営者保証の解除に取り組む場合は、金融機関交渉費用も3分の2・上限10万円まで対象になります。

中小企業活性化協議会とは何をするところか

中小企業基盤整備機構は、中小企業活性化協議会について「国が47都道府県に設置し、公正中立な機関である」と説明しています。扱うのは、収益力改善、事業再生、廃業・再チャレンジ等の経営課題です。金融機関でも民間のコンサルティング会社でもないため、特定の貸し手の立場に寄らない点が特徴になります。

中小企業基盤整備機構の「中小企業活性化協議会による支援」のページの画面キャプチャ。国が47都道府県に設置した公正中立な機関であること、対象者が財務上の課題を持つ中小企業・小規模事業者であることが表示されている
中小企業基盤整備機構が公表している中小企業活性化協議会の案内(2026年9月25日確認)
表1 中小企業活性化協議会の基本(中小企業基盤整備機構の公表内容)
項目 内容
設置 国が47都道府県に設置。公正中立な機関
扱う課題 収益力改善、事業再生、廃業・再チャレンジ等
対象者 財務上の課題を持つ中小企業、小規模事業者
費用 第一次段階までは無料。第二次段階で外部専門家に依頼する場合は活動費等の一部を負担
関連事業 経営改善計画策定支援事業(専門家への支払費用の一部を協議会が支援)

「財務上の課題を持つ」という言い方には幅があります。すでに返済が止まっている状態だけでなく、返済は続いているが利益が出ていない、資金繰り表を作れていない、といった段階も含まれます。借りる話が行き詰まってから駆け込む場所というより、行き詰まる前に数字を整理する場所と考えるほうが実態に近い制度です。

第一次段階までは無料。負担が出るのは第二次段階から

相談してもいきなり費用が発生するわけではありません。中小企業基盤整備機構は費用について、第一次段階までは無料で利用でき、第二次段階では協議会が外部の専門家等に依頼する場合にその活動費等の一部を負担してもらうことになる、と書いています。

表2 費用が発生するのはどこからか
段階 やること 費用
第一次段階 窓口での相談。課題の整理と、使える制度の絞り込み 無料
第二次段階 協議会が外部の専門家等に依頼して踏み込んだ支援を行う 専門家の活動費等の一部を負担

「一部」がいくらになるかは案件ごとに変わります。ここで金額を示せないのは、公表資料に定額の記載がないためです。第二次段階に進むかどうかを決める前に、協議会から見積もりの説明を受けてください。

計画づくりは費用の3分の2を協議会が負担する

協議会は、経営改善計画策定支援事業も扱っています。国が認定した士業等専門家(認定経営革新等支援機関)の支援を受けて計画を作るとき、その専門家への支払費用の3分の2を協議会が負担する仕組みです。負担の上限は、計画の性格によって2段階に分かれます。

中小企業基盤整備機構の「経営改善計画策定支援事業」のページの画面キャプチャ。対象者と事業のポイントが表示され、令和4年4月より各地の中小企業活性化協議会が事業を取り扱うと書かれている
経営改善計画策定支援事業のページ。令和4年4月から各地の協議会が取り扱っていることが書かれている(2026年9月25日確認)
表3 早期経営改善計画策定支援(費用の3分の2・上限80万円)
費目 上限 扱い
計画策定支援費用 50万円 必須
伴走支援費用 30万円 必須
企業概要書作成費用 10万円 任意
金融機関交渉費用 10万円 任意

早期経営改善計画のほうは、金融支援を前提としない段階で使うものです。資金繰り表と経営改善計画を作り、そのあと伴走支援を受ける流れになります。中小企業基盤整備機構は、専門家に対する支払費用の3分の2(上限80万円)を協議会が支援すると書いています。

表4 経営改善計画策定支援(通称405事業・費用の3分の2)
枠 費目 上限
通常枠(合計上限300万円) DD・計画策定支援費用 200万円
伴走支援費用 100万円
金融機関交渉費用(任意) 10万円
中小版GL枠(合計上限700万円) DD費用 300万円
計画策定支援費用 300万円
伴走支援費用 100万円

405事業は、金融支援をともなう本格的な経営改善に使います。DDはデューデリジェンスの略で、企業の経営状況や財務状況を調査することを指すと同機構が注記しています。中小版GL枠は、中小企業の事業再生等に関するガイドラインに沿って進める場合の枠で、上限が700万円まで上がります。

協議会が負担するのは3分の2までです。残りの3分の1は自社の負担になります。通常枠の上限いっぱいまで使う計画なら、自己負担も100万円規模になる計算です。「無料で計画を作ってもらえる制度」ではありません。

経営者保証の解除に取り組むなら、交渉費用も対象になる

計画の遂行とあわせて経営者保証の解除に取り組む場合、金融機関交渉費用についても協議会が3分の2(上限10万円)を負担します。ただし対象は、認定経営革新等支援機関である弁護士等に限ると明記されています。税理士に計画を頼んでいる場合でも、交渉の部分は別の専門家になることがある、ということです。

経営者保証そのものを外す要件は別の話です。経営者保証ガイドラインの3要件をまとめた記事と、経営者保証なしで使える信用保証3制度の記事を合わせて読むと、協議会の支援がどこに効くのかが見えます。

認定経営革新等支援機関とは、中小企業等経営強化法に基づいて認定された機関です。商工会や商工会議所などの中小企業支援機関のほか、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士が主な認定先だと中小企業基盤整備機構が説明しています。顧問税理士が認定を受けていれば、そのまま依頼できる可能性があります。

相談から計画づくりまでの進め方

1

最寄りの協議会を調べる

47都道府県に窓口があり、中小企業基盤整備機構が一覧と電話番号を公表しています。事業所のある都道府県に連絡します。

2

第一次段階の相談を受ける

ここまでは無料です。課題の整理と、どの制度が使えるかの絞り込みを行います。

3

計画の種類を決める

金融支援をともなわないなら早期経営改善計画、ともなうなら405事業へ進みます。

4

認定経営革新等支援機関に依頼する

顧問税理士が認定を受けていれば、そのまま頼める場合があります。費用の3分の2が協議会の負担になります。

5

計画を作り、伴走支援を受ける

作って終わりではなく、その後のモニタリングまでが支援の範囲に入っています。

相談の前にそろえておくと話が早いもの

  • 直近3期分の決算書。財務上の課題を具体的に示す材料になります。
  • 借入金の一覧。借入先・残高・毎月の返済額・保証の有無を1枚にまとめます。
  • 資金繰り表。作っていなければ、作れていないこと自体を伝えてください。作成の支援も相談の対象です。
  • 経営者保証の有無。解除に取り組むかどうかで、使える費用の枠が変わります。
中小企業基盤整備機構が公表している都道府県の中小企業活性化協議会の窓口一覧ページの画面キャプチャ
都道府県ごとの窓口は中小企業基盤整備機構のページにまとまっている(2026年9月25日確認)

よくある質問

相談にお金はかかりますか

第一次段階までは無料です。第二次段階で協議会が外部の専門家等に依頼する場合に、その活動費等の一部を負担することになります。

すでに返済が遅れていないと使えませんか

対象は「財務上の課題を持つ中小企業、小規模事業者」とされています。延滞が条件だとは書かれていません。経営改善計画策定支援事業のほうは、借入金の返済など財務上の問題を抱え、自ら経営改善計画を策定することが難しい状況にある事業者が対象とされています。

どこに相談すればよいですか

全国47都道府県にある中小企業活性化協議会が受付を行っています。中小企業基盤整備機構が都道府県ごとの窓口と電話番号を公表しているので、事業所のある都道府県の窓口に連絡してください。

計画づくりの費用はいくら戻ってきますか

戻るのではなく、協議会が負担します。割合は専門家への支払費用の3分の2で、上限は早期経営改善計画が80万円、405事業の通常枠が300万円、中小版GL枠が700万円です。

金融機関に知られずに相談できますか

金融支援をともなう405事業では、金融機関との交渉が計画の中に含まれます。金融機関を関与させずに進める前提なら、早期経営改善計画のほうが近い枠組みです。どちらにするかは第一次段階の相談で決まります。

まとめ

中小企業活性化協議会は、国が47都道府県に置いた公正中立な相談窓口です。対象は財務上の課題を持つ中小企業・小規模事業者で、第一次段階までは無料。計画づくりの段階に進んでも、認定経営革新等支援機関への支払費用の3分の2を協議会が負担します。上限は早期経営改善計画で80万円、405事業の通常枠で300万円、中小版GL枠で700万円です。経営者保証の解除に取り組むなら、弁護士等への金融機関交渉費用も3分の2・上限10万円まで対象になります。借換えを探す前に、まず窓口で数字を整理するほうが選択肢は広がります。

参照した一次情報

2026年9月25日に確認しています。制度の内容・上限額・窓口は変更されることがあります。申し込みの前に公表資料で最新の内容をご確認ください。

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