信用保証協会の保証料は、融資が実行されるときに全期間分をまとめて払うのが基本です。借入額が大きいほど初回に出ていく額も大きくなるため、資金繰りの計画で見落とすと痛手になります。岡山県信用保証協会は、この保証料を年払いに分けられる条件と、各回に何%ずつ払うのかを表で公開しています。2026年10月22日に公式サイトで計算式・係数・分割の割合を書き出して整理します。
先に要点
- 保証料は「借入金額×信用保証料率×保証期間(月)÷12」で計算する。分割返済なら、これに回数別係数を掛ける。
- 回数別係数は返済回数で4段階。均等分割は0.70/0.65/0.60/0.55、不均等分割は0.77/0.72/0.66/0.61と、公式が2系統を分けて示している。
- 保証期間が2年を超える保証は、保証料の分割払い(年払い)を選べる。回数は保証期間に応じて2回から10回まで。
- 公式の計算例では、借入1,000万円・料率0.92%・保証期間5年(係数0.55)で保証料は253,000円。これを3回に分けると初回151,800円・2回目75,900円・3回目25,300円になる。
計算式は一括返済と分割返済で分かれる
岡山県信用保証協会は、保証料が「借入金額、信用保証料率、保証期間、分割返済回数別係数に基づいて、一定の計算式によって算出します」と説明したうえで、2つの式を示しています。

2つの計算式
一括返済の場合
信用保証料=借入金額×信用保証料率×保証期間(月)÷12。公式の計算例では、借入金額1,000万円・料率0.92%・返済期間1年で92,000円。
分割返済の場合
信用保証料=借入金額×信用保証料率×保証期間(月)÷12×回数別係数。据置期間・据置金額がある場合は計算式が異なると注記されている。
分割返済で安くなるのは、返済が進むにつれて保証の残高が減っていくためです。回数が多いほど残高の減り方が早く、係数も小さくなります。
回数別係数は均等分割と不均等分割で別々
ここが岡山県信用保証協会の料率表の特徴です。返済が均等か不均等かで、使う係数が分かれます。
| 返済回数 | 均等分割係数 | 不均等分割係数 |
|---|---|---|
| 2〜6回 | 0.70 | 0.77 |
| 7〜12回 | 0.65 | 0.72 |
| 13〜24回 | 0.60 | 0.66 |
| 25回以上 | 0.55 | 0.61 |
同じ回数でも、不均等分割のほうが係数は0.06から0.07だけ大きくなります。返済額を後ろに寄せる組み方にすると保証の残高が高いまま推移するため、そのぶん保証料も上がるという関係です。借入1,000万円・料率0.92%・保証期間5年なら、均等分割(0.55)で253,000円、不均等分割(0.61)に置き換えると280,600円で、差は27,600円になります。
係数が返済回数で段階的に下がる仕組みは他県と共通で、たとえば広島県信用保証協会でも25回以上で0.55になります。均等と不均等を分けて掲げているかどうかが協会によって違うところです。
保証期間が2年を超えると、保証料を年払いにできる
一括払いだと融資実行時に金融機関で全期間分を払います。これに対して、保証期間が2年を超える保証では分割払い(年払い)を選べます。回数と各回の割合は保証期間に応じて決まります。
| 保証期間 | 回数 | 初回(借入時) | 2回目以降の割合 |
|---|---|---|---|
| 2年超4年以下 | 2回 | 75% | 25% |
| 4年超6年以下 | 3回 | 60% | 30%/10% |
| 6年超8年以下 | 4回 | 45% | 35%/15%/5% |
| 8年超10年以下 | 5回 | 35% | 30%/20%/10%/5% |
| 10年超12年以下 | 6回 | 30% | 20%/20%/15%/10%/5% |
| 12年超14年以下 | 7回 | 25% | 20%/20%/15%/10%/5%/5% |
| 14年超16年以下 | 8回 | 20% | 20%/15%/15%/10%/10%/5%/5% |
| 16年超18年以下 | 9回 | 20% | 20%/15%/15%/10%/5%/5%/5%/5% |
| 18年超 | 10回 | 20% | 20%/15%/15%/10%/5%/5%/5%/3%/2% |
保証期間が長いほど回数が増え、初回の割合は小さくなります。2年超4年以下では初回に75%を払いますが、14年を超えると初回は20%まで下がります。設備資金のように返済期間が長い借入ほど、初回の負担が平準化されるということです。
分割払いを希望する場合は、「信用保証委託申込書」の「保証料分納希望」欄で「2有」を選ぶと公式に案内されています。2回目以降は納付期日までに本人と金融機関へ通知があり、金融機関から送金する流れです。申込書を出したあとで切り替える手続きは示されていないため、申し込みの時点で一括払いにするか年払いにするかを決めておく必要があります。
公式の計算例③は、全期間分の保証料が253,000円(保証期間5年なので3回払い)のケースで、各回の支払額を初回151,800円・2回目75,900円・3回目25,300円と示しています。割合の60%・30%・10%をそのまま当てた金額です。一括払いなら融資実行時に253,000円が出ていくところを、初回は151,800円に抑えられる計算になります。
分割払いができない制度がある。
特定社債保証制度と、金融機関と協会との提携保証「はばたき」「かがやき」については、分割払いの取扱いができないと公式に書かれています。保証料の支払い方で資金繰りを組む場合は、使う制度がこの3つに当たらないかを先に確かめてください。
当座貸越根保証とカードローン根保証は1年超から分納できる
当座貸越根保証とカードローン根保証については、分割納付の対象が拡大されています。保証期間が1年超2年以下の場合も、希望により分納ができます。この場合の分割割合は初年度・次年度で各50%です。
| 保証期間 | 回数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1年超2年以下 | 2回 | 初年度50%/次年度50% |
| 2年超4年以下 | 2回 | 75%/25% |
| 4年超6年以下 | 3回 | 60%/30%/10% |
通常の保証では2年超からしか分納できないため、ここだけ条件が緩い形になっています。枠型の保証を使う予定があるなら、保証料の負担のかかり方も変わると考えてください。
料率そのものは9区分。借り手ごとに決まる
計算式に入れる「信用保証料率」は、申し込む人ごとに違います。岡山県信用保証協会は保証料シミュレーターのページで「信用保証料率は中小企業の皆さまの経営状況に応じ、9区分の料率体系となっております」と明記しています。

シミュレーターは返済方法・借入金額・借入期間・信用保証料率を入力して概算を出す仕組みで、料率は自分で入れる必要があります。つまり、区分が決まるまでは正確な額が出せません。公式も「本シミュレーターで算出した金額は概算であり、実際の信用保証料と異なる場合があります」と注記しています。区分の決まり方そのものは信用保証協会とは?で扱っています。
見積もるときの順番
保証料を見積もる手順
どの協会に申し込むかは、事業の実態がある場所で決まります。全国の協会の一覧は信用保証協会は全国に51でまとめています。
よくある質問
保証料はいつ払うのですか
一括払いの場合は融資実行時に金融機関で全期間分を払います。保証期間が2年を超える保証なら分割払い(年払い)を選べ、2回目以降は納付期日までに通知があり、金融機関から送金します。
均等分割と不均等分割で保証料はどれくらい違いますか
係数の差は同じ回数帯で0.06から0.07です。借入1,000万円・料率0.92%・保証期間5年なら、均等分割の253,000円に対して不均等分割は280,600円で、差は27,600円になります。
据置期間があると計算は変わりますか
変わります。公式は「据置期間、据置金額のある場合は計算式が異なります」と注記しています。据置を入れる予定があるなら、協会か金融機関に実額を確認してください。
シミュレーターだけで保証料は分かりますか
分かりません。料率を自分で入力する仕組みなので、9区分のどれに当たるかが決まるまでは概算にとどまります。公式も算出額は概算であると注記しています。
分割払いができない制度はありますか
あります。特定社債保証制度と、金融機関と協会との提携保証「はばたき」「かがやき」は分割払いの取扱いができないと公式に書かれています。
出典
- 岡山県信用保証協会「信用保証料について」 — 一括返済・分割返済の計算式、計算例①②③の実額、回数別係数(均等・不均等)、分割払いの回数と各回の割合、当座貸越根保証・カードローン根保証の分納拡大、分割払いができない制度
- 岡山県信用保証協会「信用保証料シミュレーター」 — 料率が9区分の体系であること、入力項目、算出額が概算である旨の注記

















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